小樽の海を一望できる高台にある、絶景宿【銀鱗荘】は、歴史あふれる有形文化財の宿だった。
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訪れたのは、2022年11月。
到着して驚いたのは、その眺望と、歴史ある外観だ。
旅館はまるで崖の上に建っていて、玄関前から石狩湾と街並みが一望できる。
まるで天守閣のような屋根と趣ある暖簾。
そして『銀鱗荘』の文字が浮かぶレトロな街灯。
建築好きの私としては、入る前から期待が高まる。
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暖簾をくぐり、入口を進むとすぐに表れるのが、豪華な大広間。
大きな神棚や数々の調度品にも目を奪われる。大広間は靴を脱いで見学することもできる。
欄間に掘られたニシンやクジラ、タツノオトシゴなどのデザインも細かくそして美しい。
落ち着いた雰囲気のエントランスとロビー。ここでチェックイン・チェックアウトの手続きを行った。
客室へと続く廊下には海の生き物のステンドグラスが並ぶ。
随所にある美術品・工芸品の数々には目を見張る。
象牙でできた微細な宝船や海老の工芸品、絵画、水墨画…数えきれないほどだ。
ラウンジにはビリヤード台があり、レトロな上品さ漂う空間になっている。
グリル銀鱗荘は、素晴らしいマイセンの食器の数々(みるのに忙しくて写真を撮ることができなかった。)と洋風ロッヂ風の趣ある空間であった。
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このように、銀鱗荘は、客室へ辿り着くまでまるで美術館の回廊を進むようで見所が満載であった。
建築や内装もレトロな美しさがあり、一見の価値のあるお宿であった。
宿泊した直後に、銀鱗荘が有形文化財に指定されたとのニュースを目にして、やはりそれほどの価値のある建物だと確信した。
長くなってしまったので、宿泊したお部屋については次の記事で書きたいと思う。
※文化庁のホームページより以下引用すると、
有形文化財とは、
「建造物,工芸品,彫刻,書跡,典籍,古文書,考古資料,歴史資料などの有形の文化的所産で,我が国にとって歴史上,芸術上,学術上価値の高いものを総称して「有形文化財」と呼んでいます。」とのこと。
こぶた
visited in 2022/11